FEMA(アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁)について

FEMAはなぜアメリカに生まれたか?の一考察(私見ですよ~)

FEMA(アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁)はアメリカ合衆国国土安全保障省の一部であり、災害等の緊急対応を行う行政組織だ。
元々は独立した組織だったが、9.11を契機に編成されたアメリカ合衆国国土安全保障省に組み込まれた。

FEMAは、1979年にジミー・カーター大統領によって創設された。
カーター大統領は、1944年にエネルギー省を、1979年に教育省も設立している。
さて、災害等に対する行政組織としてFEMAは有効な組織と評価され我が国でも「防災省」の創設が取りざたされている。(私も必要と思います)

しかし、諸外国の行政組織をみると我が国と同様に防災専門省庁は小さな組織で各省庁が協力して対処する体制が大半のようだ。
ではなぜ、アメリカだけにFEMAが生まれたのだろうか?
1970年代に大きな災害が発生したためFEMAが創設されたとのことだが、災害はアメリカだけではなく世界各国で発生している。
そこで、FEMAはなぜアメリカに生まれたか?を考えてみた。

1970年代はベトナム戦争終結(1975年)と、二度のオイルショック(原油価格高騰と世界経済混乱・1973年と1979年に発生)などがあり欧米を中心に経済の停滞とインフレがすすんだ。
世界は第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争が終わり冷戦の中で、ベトナム帰還兵がアメリカでは問題となっていた。
アメリカでは、国防総省と退役軍人省の二つの役所が規模においてワン・ツーを占めている。(アメリカ合衆国国土安全保障省は三番目に大きいらしい)
そこで、「軍人の活用」が社会的な要求となり、海軍経験のあるカーター大統領は危機管理関係の部局等を統合しFEMAを生み出したのではないだろうか。

指揮命令系統が明確で、全土に展開する能力を有し「動員」や「後方支援」の概念を前方の現場力と同等に意識する組織は「軍」であり、現場では短期決戦が中心の消防や警察は現場力の方に偏りがある。
後にFEMAが標準化したICSも、山火事の対応から生み出されたとされているが「タスクフォース」や「前線部隊の交代制」などは海軍が行っている組織運用である。
WW2において、日本軍が1セットの艦隊で前線で消耗する中、アメリカは早い時期から促成戦力化を進め艦隊要員を2セット準備し交代制をとっていた。
70年前から働き方改革に取り組んでいたのである。
アメリカは州兵と陸・海・空・海兵・沿岸警備隊と軍組織が多くOBの社会進出も盛んである。
また、WW2やベトナム戦争、その後の戦争においても各軍の協力連携体制の経験と練度は他国の比ではない。
一方、イギリス・ドイツ・フランス・ロシア(旧ソ連}等はアメリカと同様にダイバーシティ的であり、軍も強力だが災害対応組織としてFEMAのような組織は有していない。
いずれも陸海空軍の連携はアメリカほど実績は無い。
FEMAとは、アメリカの国情と必要性、そして人的社会資源が揃った結果生まれた組織だったのではないだろうか。

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